総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「ルイたちは高校行ってるの?」
さっきまで、アサが座っていた椅子に腰を下ろしてココアを飲んでいるルイに聞いた。
「まぁね。うちの高校は不良の寄せ集めみたいなところで、月に一回のテストで赤点を取らなければ問題はないっていう、変な高校さ。」
そ、そんな高校二次元の中だけじゃなかったの!?
「ま、赤点って言っても5点以上取れてればおっけいなんだ。」
まじかよ。
5点かよ。もっと上げようよ。
思わず目が点になっちゃったじゃないか。
「みんなそこに行ってるの?」
「うん。そうだよ。俺とヒサがタメで高3。アサ、アオイ、カラ、シュウが高2。ユウコとミズキは高1だよ。」
そうなんだ・・。
高校生だとは思ってたけど、みんなバラバラなんだ。
あたしは、そう思いながら、さっきルイが作ってくれたエスプレッソを飲みながら、ふーんとだけ返事を返しておいた。