総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】

小さな被害者


シャワーから出ると、もうルイは支度ができたようでさっきいた、部屋のソファに座っていた。

「あ、レナちゃん上がったみたいだね。着替えはどうする?」

あたしが部屋に入ったことに気が付いたルイがバイク雑誌を置きながら、こっちを見る。

「うん着替えたいけど、なんにも着替えとかないし。」

あたしも、思ってたけどこれ以外になんにもないし。

「あ、そういえば。ヒサ―、レナちゃんの着替えになりそうな服なかったっけー?」

なぜか、ニヤニヤしながらヒサを見るルイ。

それを見ながら鬱陶しそうな顔をするヒサ。

どうしたんだろう。

「コイツの部屋のクローゼットにかけてある。」

「ほーい。りょーかい。んじゃ、着替えてきな。」

そう言ってあたしが今入ってきたドアを指さすルイ。

「え?どこ行けばいいの?あたしの部屋?それどこっ!?」

「物覚えが悪い奴は嫌いだ。」

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