総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
すっごく、恐かったことしか覚えてない。
しかも、あたしが言った時からまたスピードを上げたのだ。
もはや、優しさのかけらもない。
サディストだ。
「・・・ルイって、バイクに乗ると性格変わるの?」
未だまわり続ける目の焦点を必死にルイに合わせる。
「う~ん。どうなんだろう。俺はよくわかんないんだけど、カラによく言われる」
今の発言で、カラの頭についていたピアスをむしり取ることが決定した。
何て奴だ。あいつ、それを知っててバイクを勧めたのか。
「レナちゃん。俺墓参り行ってくるけど、どうする?」
「んじゃ、あたしも行ってくる。」
「そっか。俺は2列目の一番奥にいるから、済んだらおいで」
「わかった。」
そう言って、あたしたちはそれぞれ目的のお墓に行った。