総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】

ただ、なにかありきたりな言葉で終わらせたくなかっただけ。

そんな意味も込めて、あたしは首を横にブンブンと振った。

「今も、姉貴の情報まったくなくって。」

そう言って顔をうつむかせ、ギュッと右手を握りしめた。

ルイ・・・・・。

きっとルイは今、歯を食いしばって泣くのをこらえてる。

だって、握りしめた拳が微かに震えていたから。

「・・そういえばレナちゃん気づいた?お花。」

顔をあげふわりと笑うルイ。

よかった。もう大丈夫みたい。

あっ!そういえば!!

「何か知ってるの!?ルイっ」

「知ってるも何も、持って来たのは俺とヒサだもん。」

「パードゥン?」




< 77 / 204 >

この作品をシェア

pagetop