総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
ひ、ヒサとルイが持ってきてくれたの!?
でも、なんであたしの両親の墓なんかに。
「どうして置いたの?なんで両親のことを知ってるの?」
「うん。ごめんね。」
違う。
あやまってほしいわけじゃなかった。
ただ、知られたくなかった。
「理由を教えて?」
「一応、これからは俺らといるわけだから、素性を知っておく必要があったんだ。」
「それで調べてる時に知ったんだ。」
何だそうだったのか。
じゃあ、どうして花を置いたんだろう。
「あの花はね、ヒサが置こうって言ってやったんだよ」
なぜだろう。
少し照れてそっぽをむくヒサの姿が浮かんだ。