総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「本当だったら家に帰そうと思ってた。だけど、レナちゃんのご両親は亡くなってて。そしたらヒサが自分の家に置く、って。だから墓参り行くぞって言い出したんだよ。」
「あたしのために・・・?」
そこまでしてくれてたの?
うれしい。うれしいけど・・。
それは何のため?
あたし?それとも、Zeusを叩くため?
「レナちゃんのためだよ。」
さっきみたいに、にっこり笑う。
「けどね、それを決めたのは、レナちゃんをさらってきた後だったんだ。」
「・・・え?」
あたしをさらう前じゃなくて、後だったの?
どうして・・・?