総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
俺の言うことなんて全く聞かず、レナちゃんをお姫様抱っこで連れて行こうとするヒサ。
「おいっ!聞いてんのかヒサ!?」
「うるせぇ。道・・・作れ」
鋭い目で俺を射るように見る。
「わかった・・・。」
ヒサはレナちゃんを抱えてるせいで両手がふさがって戦えない。
だから、俺が前に立って邪魔する奴を殴り倒していった。
「はぁっはぁっはぁっ」
つ、疲れた・・・・。
やっとの思いでついた倉庫のドア。
軽く30は倒した気がする。
後ろを見ると、レナちゃんを抱きかかえてその顔をじっと見つめるヒサがいる。
暗がりのせいでここからでは顔がよく見えない。
どんな顔をしてるんだろう。