総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
―――バンっ―――
ドアを開けて周りを見る。
きつい日差しを浴びながらいまだに乱闘を続ける部下たち。
そんな姿を見ながら、ドアの横に立ちヒサが出てくるのを待つ。
立ってるやつらのほとんどが狂獣連合の奴らだった。
薬をしてるってのはどうやら本当らしいな・・。
「やめろ。」
ドアの奥から唸るような声がした。
ヒサだ。
その声でぴたりと止む乱闘。
ゆっくり出てきたヒサの腕にはレナちゃんがしっかり抱きかかえられていた。
その顔を見た瞬間、俺はきっとすごく間抜けな顔をしていたと思う。
開けばとても大きそうな目に、ぷっくりかわいい唇。
小さな小顔に肩くらいまでありそうなサラサラの髪。
でも、見つけてしまった。