総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
「いいから。黙ってされてろ。」
いいからって・・・。
なんでだろう。ものすごく安心する。
ヒサの体温がゆっくりあたしの中に伝わる。
「ヒサ、なんか香水つけてる?」
「あぁ。」
不意に鼻を甘い香りが通り過ぎた。
桃のような甘い匂い。
「この匂い好き・・・。」
「・・・・。す、少し寝てろ・・。」
今噛まなかった?
そう聞こうとして、ヒサの顔を見ようと上を向くと、ヒサの顔はほんのり赤くなっていた。
「顔赤いよ?」
「あ、赤くねぇ・・・」