総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】

いや、赤いんですけど。

「そんなに噛んだの恥ずかしかったの?」

「はぁ?」

はぁー、と深いため息をつきながら、あたしの頭をなでるヒサ。

少しくすぐったくて、少し・・・ドキドキする。

「お前ろくに寝てないだろ。」

「え?」

「目の下にクマができてる。」

あたしは、とっさに目を覆い隠した。

ファンデで隠してたつもりだったのに・・・。

ここまで言われるとキツイ。

シンといるときは怖さで、ゆっくり寝る暇もなかった。

だけど、倒れたりしたらいけないからシンに秘密で、お兄ちゃんに睡眠薬をもらってた。

ここに来る前も飲んでたっけ・・・・。

< 98 / 204 >

この作品をシェア

pagetop