総長が求めた光 ~Ⅰ序章~【完】
いや、赤いんですけど。
「そんなに噛んだの恥ずかしかったの?」
「はぁ?」
はぁー、と深いため息をつきながら、あたしの頭をなでるヒサ。
少しくすぐったくて、少し・・・ドキドキする。
「お前ろくに寝てないだろ。」
「え?」
「目の下にクマができてる。」
あたしは、とっさに目を覆い隠した。
ファンデで隠してたつもりだったのに・・・。
ここまで言われるとキツイ。
シンといるときは怖さで、ゆっくり寝る暇もなかった。
だけど、倒れたりしたらいけないからシンに秘密で、お兄ちゃんに睡眠薬をもらってた。
ここに来る前も飲んでたっけ・・・・。