機械とヒト
アンドロイドたちは、無事姫を取り返した。

牢に入れられた姫を見つけ、助け出したのはイサムだ。

自分が大好きな姫に会える、そんな淡い期待を抱き姫に声をかけた。


｢アサヒ姫、助けに参りました。｣

イサムはニコリと微笑んだ。


しかし、

｢誰...?｣

姫の瞳は以前よりくすんで見えた。


｢アンドロイドNo.136、イサムです。｣

｢イサム....｣


アサヒに名前を読んでもらい、嬉しいはずなのだが、イサムは何か違和感を感じる。



｢.....!!(そうだ、あの笑顔がない..!)｣

今の今まで監禁されていて笑顔の者などいないだろうが、いつもの彼女ならば自己紹介をしたイサムに微笑み返すくらいはしそうなものだ。


｢姫、ここは危険です。とりあえず詳しい話は地球に戻ってからにしましょう。｣




アンドロイドたちとアサヒは地球へ逃げ帰ったのだった。







地球に帰り、研究所で衝撃の事実を知った。


｢ココロが....ない...!?｣
イサムはスカイブルーの瞳を震わせた。



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