新しい砂時計(続編)


『―――――亜実が気になるの?』


声をかけてきた人物。それは、


唯だった。





「そりゃなあ……あいつと、付き合ってるみたいだし」


肩を落とす俺は、少しなさけないような気持ちになった。
こんなにも亜実が好きだということ。
そして、手が届かない存在になってきてるということに。


ショックは、大きかった。




『俊、完全に前に戻って。あんたなら、できるから』


「………?」


俺の両肩にがしっと手を置くと、唯は行ってしまった。
俺は、その場から動けずにいた。


< 34 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop