新しい砂時計(続編)


砂時計だった。
その水色は、涙のようにも見えた。
透明なガラスは、まっすぐな瞳のようで。


まるで、亜実みたいだった。




「その夢に、砂時計がでてきた。水色の砂の、砂時計」


『水色………寒色か。悲しみってところか?』


「いや、違う――――――」


むしろ、何かにつつまれたかのような。
あたたかさの中に見えたものだった。


涙にも、似ていたけれど。


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