新しい砂時計(続編)
「――――おいしいホテルブレンドの淹れ方、教えてくれよ」
言葉が思い付かなくて――――
ホテルブレンドを出した。
それでも活田は、お馴染みのティーカップとポット、茶葉を出してくれた。
慣れた手つきでこなしていく。
お湯を入れて茶葉をひたす時、俺はいつもの砂時計を見つめた。
3分間をはかる、重要な砂時計。
ベージュの砂がさらさら落ちて、時を刻んでいく。
『ほら、これでいいんだ。…紅茶によって時間は変わるが、だいたい3分間がベターだな』
差し出されたホテルブレンドを飲む。
変わらない香ばしさとやさしい味がした。