キミノトナリ



そしてついに、高校に進学した。



武はプロのサッカー選手になるっていう海との夢を叶えるために、私立の男子高に進学をした。


私は、新しく隣の市の住宅街の一角の新居に引っ越した。



私のお父さんは自慢ではないけど、大手スポーツメーカーの社長で有名である。スポーツメーカーの業界ではナンバー1といってもいい。


そんなお金持ちな藍川家がなぜ、普通のマンションにすんでいて、普通の二戸建ての家に住むのか。それは、お父さん曰く「社長だけど、普通に暮らしたい」という願望があるから。だから、あたしも社長の娘っついうレッテルを偽っている。




武の進学した高校は、スポーツが盛んでその中でも、サッカー部はひときは輝いていた。部員は100人を越えていた。武は、そんな凄い高校から入ってくれという特待推薦がきた。武の家も、お金には困らない家だった。武の母親の実家は茶道の名家だったのだ。







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