キミノトナリ


──ピンポーン


「はぁーい」


インターフォンがなったので、読んでいた本を置いて駆け足で玄関に向かった。


「こんばんわ!」


ドアの前には中学生と思われる男の子がたっていた。見た目は凄く可愛くて、黒髪でフワフワしてて、女の子より可愛いよ。



「こんばんわ、どうしたの?」



「僕の名前は桜井優(ユウ)!目の前の家の!でね、お母さんがこれを渡してきてっていわれて」



「ありがとう、」



そしたら、後ろからお兄ちゃんの声が聞こえた。



「おっ、優ー」



「あっ!!隼人兄ちゃん!」



「え?」


「俺は優の家庭教師の先生でもあるんだよ」


「あっ、前に言ってたね」



「お姉さんの名前は?」



「藍川みよ、って言うんだ優くんよろしくね」



ふわっと笑うと、優くんの頬がほんのり赤くなった。


「……みよちゃん、可愛いー!」


「?優くんのほうが何百倍も可愛いよ?」



本当に、優くん可愛すぎる。



「優、あれは誰だ?」



お兄ちゃんは、ドアの向こうからこちらを見ている人を指さした。



.
< 17 / 53 >

この作品をシェア

pagetop