キミノトナリ
──ピンポーン
「はぁーい」
インターフォンがなったので、読んでいた本を置いて駆け足で玄関に向かった。
「こんばんわ!」
ドアの前には中学生と思われる男の子がたっていた。見た目は凄く可愛くて、黒髪でフワフワしてて、女の子より可愛いよ。
「こんばんわ、どうしたの?」
「僕の名前は桜井優(ユウ)!目の前の家の!でね、お母さんがこれを渡してきてっていわれて」
「ありがとう、」
そしたら、後ろからお兄ちゃんの声が聞こえた。
「おっ、優ー」
「あっ!!隼人兄ちゃん!」
「え?」
「俺は優の家庭教師の先生でもあるんだよ」
「あっ、前に言ってたね」
「お姉さんの名前は?」
「藍川みよ、って言うんだ優くんよろしくね」
ふわっと笑うと、優くんの頬がほんのり赤くなった。
「……みよちゃん、可愛いー!」
「?優くんのほうが何百倍も可愛いよ?」
本当に、優くん可愛すぎる。
「優、あれは誰だ?」
お兄ちゃんは、ドアの向こうからこちらを見ている人を指さした。
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