キミノトナリ
びっくりした。海にそっくりな人がいた。
「海………とそっくりな人がいるよ」
海、私はどおしよう。海とそっくりな人がいるよ。
明日から高校三年生。
また新しい春がくる。
海がいなくなってすいぶんたったよ。私はいまでも海がだいすきだよ。
「海は海だもん、似てる人がいても海じゃない
だから、明日あの人に謝ろう!
失礼な態度をとっちゃったからね。」
「みよ、どうかしたか?」
「お兄ちゃん、私さっきの人に謝る!」
「えっ!」
「だって、海は海であの人はあの人でしょ?海と似ていても海じゃないし、なのにあの人に失礼な態度とっちゃったから……」
「そうか、頑張ってこいよ」
お兄ちゃんの手は私の頭をわしゃわしゃて撫でる。
海─…
私は強くなったのかな?
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