キミノトナリ
──キャアァァア!!
「!」
「あー、うるさい」
教室に響く女の子の黄色い声。びっくりしたよ。茉莉亜は凄く嫌そうな顔をしてるし、とりあえずどうしたんだろう……。
教室のドアを見ると、あの人ともうひとりの男子が入ってきた。
よし、謝るチャンス!
二人は座席表をみて、こちらに歩いてくる。
え?
後ろの席ですか………
あの人は私の後ろに座って、もうひとりは茉莉亜の後ろに座った。
謝ろうとしたときに、ロングヘアーで化粧が濃い女の子が私の前にきた。
「藍川さん、少し席を貸していただけるかしら」
「あっ…は…い、どーぞ」
「みよ、行こう」
茉莉亜は私の手をとって、クラスからでた。
あっ、謝れなかった
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