キミノトナリ
「阿部ー、お前からだ。二回しか投げられないからなー」
「はいはい、」
茉莉亜の一球目は12m。二球目は15m。
まあ、普通だ。
「次は、藍川ー」
「はい、」
どうしてこの学校には、名前の順というものがないんだろう。それが物凄く不思議。
一球目は20m
二球目は25m
うん、それなりに頑張った。元バレー部はだてじゃないよ。
あっ……
川原くんが投げた。
「川原ー、25と27mだー書いとけー」
「うっざ!翔馬に負けるなんて……」
「しょうがないよ、川原くんは男の子だしね。」
「みよ〜」
あっ、今度は桜井くんだ。
「桜井ー、32と35だ」
「桜井くんすごい……」
「「「「「きゃぁぁぁぁあ!!」」」」」
耳がキーンってなった。
「煩いー」
はやくも、茉莉亜はキレ気味だ。
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