たとえ結ばれなくても。
「……っ、はぁ!」
息苦しさを感じて、慌てて上半身を起こす。
視界に映るのは、見慣れた風景だ。
ドクドクと妙に速く打っている鼓動を確かめ、重く溜め息を吐く。
そうして、唇を歪めて馬鹿にしたように笑った。
「ばっかじゃねぇの。」
まだ夢に見てんのかよ。馬鹿らしい。
心の中で自分を罵倒しながら、額に浮かぶ汗を、手のひらで拭う。
その手のひらも、うっすらと汗ばんでいた。
……気持ち悪い。
何もかもが。