はるかちゃんと 畳ヶ池の 河童
ほのかちゃんは、ゆっくり目を開けました…
『あれ?はるちゃん…ど~したの?大丈夫だよ。はるちゃん…泣かないの♪』

ほのかちゃんは、弱弱しくお姉ちゃんの頭の上に手を乗せて、いい子いい子をしてあげました。

その姿を見た人々は安堵の表情を浮かべ、微笑ましい笑顔で、二人の姉妹を見守っていました。

かっちゃんの姿が見えない事に気が付いたほのかちゃんが、つぶやきます。

『あれ?かっちゃんはどこ?』
達也おじさんは池の方へ体を向き直し、
もぉ一人…いえ…もぉ一匹、水辺でうつ伏せで浮いている緑色の生き物を水面から抱え上げて、はるかちゃん、ほのかちゃんの方へ、ゆっくりと歩いてきました。


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