激甘王子様
チュっと重なる唇。
驚きのあまり目を閉じるのも忘れるほど。
「隙ありすぎ」
なんて意地悪な笑みを浮かべると、もう一度吸い付くようなキスを落とす廉。
唇が離れると、口をパクパクお魚みたいなあたし。
「可愛い」
「もっとキスすんぞ?」
ギュッと腕を引かれると、目の前には整った顔と触れそうな唇…。
3センチ
2センチ
1…のとこで寸止め。
「バカ」
そう吐き捨てると、
ボコッ
「痛ってー…」
足でお腹に蹴りを入れてやった。
ふんっ
そう簡単に3回もキスなんてさせません!!
痛そうにお腹を抑える廉に、ベーとあっかんべーをして前へ走る。
キャラメル色の夕焼けの下
大好きな人と
帰るこの道。
いつまでも続きますように…。