激甘王子様
そんな三浦くんを見て、クスッと笑みが零れる。
「なに笑ってんだよ」
恥ずかしそうに下を向く三浦くんが面白くて、お腹から笑いが込み上げてくる。
「ちょ、おまっ」
「だって…三浦くんが面白いだもん…あはははは」
「これ以上笑ったら、この消毒液ぶっかけるぞ」
そう片手に消毒液を、あたしに向ける三浦くん。
「ちょ、お止め下さい~」
「どっしよっかなー?」
なんて意地悪な笑顔を浮かべた…かと思えば急に真面目な顔になる三浦くん。
「もう大丈夫か?」
そうあたしの顔を伺う栗色の瞳。
「もうこのとおり、元気だよ!!」
そう笑ってみせると、
「よかった」
なんて優しく微笑む三浦くん。
心がポカポカ暖かくなった気がした。