激甘王子様
廉は、強く唇を押し付ける。
それはまるであたしを黙らせるためだけのようなキスだった。
「行くな」
唇が離れたとたんに眉を寄せて、不機嫌な顔つきで廉は言う。
「廉?」
驚くあたしに、溜息を吐く。
「さっきから、三浦三浦うっせんだよ」
そう言いもう一度、唇に触れるほどのキスが落ちる。
「お前の頭ん中、オレでいっぱいにしてやるよ」
その直後に視界がグラッと歪んで、廉の唇が降ってきた。
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