激甘王子様
「だいたいなんで呼ばれたら行かないと行けないんですか?」
制服にケータイをしまうコイツに、あたしは膨れっ面を浮かべて聞いた。
変態野郎はニッと笑うと、あたしに顔を近づける。
「なんでって、オレの隣に来いって事だけど?」
はああああ?
意味わかんないっ!!!。
いい加減コイツの俺様ぶりに呆れる。
「ま、黙って俺の言う事聞いとけ」
「聞きません!!」
コイツの顔を見てキッパリ言う
「そんな事言ってられんのも今のうちだけだぞ。椎菜は俺に惚れんだから。」
挑発的な言葉を言い、あたしの腕を引き寄せるコイツ
絡まる視線。
すると、フッと微笑んで
「俺以外考えられないようにすっから」
そう甘く囁く、、。
長い睫毛とブラウンの瞳がグーンと近づいてきたと思ったその時。
危機一髪
"キーンコーンカーンコーン"
昼休みの終わりを示すチャイムが鳴った。
「続きはまたあとでね、椎菜ちゃん」
そう掴んでいたあたしの腕を離し教室を出ていく変態野郎
宮川椎菜
高校2年生
悪夢な毎日が幕を開けました。