激甘王子様


昨日の事を、謝らないといけないのに…なかなか言葉が出ない。


いつもなら強引に、攻めるんだけどな。


何故か今日は、それができない


なにより、椎菜を失いたくないから。


チクンチクンと時計の秒針の音だけが耳に入る。


やっと片付け終わったというとき。


「あ、あたし、帰るね。今日はありがと!!」

どこか逃げるような口調に、苛立ちがくる。


海斗と会うのかよ…


そんなにアイツが好きかよ


なんで隠すんだよ…



< 78 / 96 >

この作品をシェア

pagetop