激甘王子様


立ち上がった椎菜の腕を反射的に掴む


昨日より力が入る


ギュウと握る腕に椎菜が顔を歪めた


「ど、どうしたの?」


「キスしろ」


自分でも無茶な事言ってるってわかってる。


けど


三浦への嫉妬は、収まらなくて…。


「なぁ」


「キスしろよ」


そんな脅迫にも似た言葉を、椎菜に浴びせるサイテーな俺。





「無理だよ」



椎菜の、苦しそうな声。



「…んでだよっ…」


「なんで三浦とはキスしたくせに、俺とは無理なんだよ?」


イライラする感情が収まらない。


「離してっ」

ダメだ…


三浦に椎菜を渡したくない。


離したくない



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