【続編】長男のカゴ
S科寮は基本的に土足。



ベッドとか家具は全部付いてる。



そしてあたしだけ洗濯機を借りた。



善達はみんな秘書さん達がクリーニングに出すみたいだけど…。



「女部屋ってこういうのついてんのか…」

「善の部屋にドレッサーいらないでしょ」

「まぁ、いらねぇけど」



そう言って勝手にベッドに座り、そのままパタッと倒れた。



あたしの部屋に善がいる…。



「おいで、怜ちゃん」

「はい!?」

「早く」



ポンポンっとベッドを叩かれ、ドキドキしながら向かった。



教室にいる時の善とは別人みたいっ…。



控えめに座ると、横になってる善に髪を取られた。



「へへっ…」

「な、なに?」

「やっぱりイイな、怜」

「あっ…へっ!?ん!?なぁ!?」

「キョドってんなよ。カワイイ反応してくれちゃって。靴脱いで上がって来い」



ベッドだよ!?



なに…する気?



「3時間、寝るぞ」

「寝る!?」

「テスト明けしんどいわ~…」



あたしのベッドなんですけど…。



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