【続編】長男のカゴ
厘と美衣以外は遊びに出ていた。



とりあえず俺の部屋でいいか。



「お姉ちゃん、遊ぼ!!」

「美衣ちゃ~ん!!相変わらずカワイイね~!!」

「お姉ちゃんもカワイイね~!!」

「ん~!!超カワイイ~!!善に似てるね~」



似てんのか、やっぱり。



って、怜には言った方がいいんだろうか…。



「天君も善に似てるよね。厘君はママ似?」

「俺って…留宇に似てねぇじゃん?」

「うん、雷さんの連れ子とか?な~んて、留宇さんの歳的にちょっと思ってた」

「連れ子じゃねぇよ。雷は…俺の兄貴」

「ん…?」

「腹違いの弟ってヤツだから。まぁ、今は…親父だけど…」

「そう…なんだ…」



意味が解ってない顔だ。



今のじゃ微妙だったかもな…。



「美衣くらいん時に実の父親が死んで、母親は俺を生んで死んでて。それで兄貴である雷に引き取られた」

「そうだったんだ…」



反抗期には悩んだっけ。



なんで俺だけ違う名字で、なんで息子同然に育ててんのにって。



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