【続編】長男のカゴ
バーベキューなんか野菜切るだけで。



他の秘書さん達は手際がいい。



「渡部さん、料理経験あるんですか?」

「近野さんも含め、私達は学園に来るまで執事でしたから」

「えぇぇぇっ!?」

「学園長直々にお声掛けをいただき、S科のみなさまの指名で専属が決まるシステムです」

「近野さんは藤間の人間だって…」

「秘書兼執事は持ち込みも可能ですから。しかしただの秘書ではなかなかうまく行かない仕事みたいです」



そうだったのか~!!



でもほとんどつきっきりだもんね…。



スゴいです…。



「私達の就職斡旋のようなものでもあるんですよ」

「斡旋?」

「はい、私は勤めていた家の会社が倒産いたしまして。路頭に迷っていたところを拾われました」

「そうだったんですか…」

「指名してくださったお嬢様は女神のような方です」



エミが女神…。



渡部さん、ある意味エミとお似合いだよ…。



「できましたね!!焼きましょうか!!」

「お庭に用意しましたので」

「さすが近野さん!!」



料理が苦手でも許す!!



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