【続編】長男のカゴ
もう…どうにでもなれ!!



ムカつきがピークに達したのは初めてかもしれない。



パチンッといい音が聞こえ、手に痛みが走った。



それほど強く叩いた…。



「ふたり揃って暴力的だね…。気は済んだ?」

「済むわけない」

「ねぇ、何がしたいんだろう」

「あたしに聞かないで!!あんたなんか大嫌いっ!!」



ムカつくムカつくムカつく…。



あたしと善の仲をこんなにしといて…なにも感じないの?



本当に最低…。



「人間やり直せば?」

「ははっ…キッツー…」



知らない。



あんたに構ってるヒマがあるなら善のこと考えるから。



足早に教室に向かい駆け込んだ。



「怜!!」

「エミ…」

「あの男がいなくなったのに気づいたから心配したわよ!!大丈夫だった!?」

「うん、平気。ありがとね」

「何もないならいいの。片づけましょう」



善が戻るまで2週間、あたしはちゃんと善を好きで待ってるから…。



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