【続編】長男のカゴ
借りてきた猫みたいに静かになってて、恥ずかしがってることが丸わかり。



「前髪のピン外して?」

「いいの?すごいことになってそうだけど」

「ん、怜ちんに直してもらうから」



留めてた前髪を必死に直してくれる怜。



このまま甘えてぇ~!!



「髪って触られると気持ちいいな…」

「善の髪って細いよね」

「ん~…だから雨の日は大変だ…」



怜の匂いがする…。



抱きしめてる腰とか柔らかいし…。



「直らない~…」

「いいよもう。怜といるとフワフワするな…。なんか眠くなってきた…」

「えっ!?もしかして熱あんじゃないの!?」



んなわけねぇよ~。



無性に甘えたいだけだ…。



「善、こっち来て」

「なんでだよ…」

「このマシン、固定だから。早く…セットしてみて?」



教室の片隅にあったマシンに腕輪をセットした。



少ししてから出た数字。



「何で気づかないの?」

「何で…だろうか…」

「38度で気づかないバカ!!早退手続きするからね!!」



風邪か…。



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