【続編】長男のカゴ
あたしは話したこともない。



「おはよ、善…」

「おぅ!!あれ?化粧してねぇんだな」

「寝坊しちゃったから…」

「そっか。人間だもんな、怜も」



あたしを何だと思ってんだ!!



それよりさっきのが気になる…。



「また来たんだね、あのコ…」

「ん、用事あってな。って、寝癖つきじゃん!!マジで寝坊?」

「うっさい…」

「カワイイ~」



用事って何?



そう聞けたらいいのに…。



あぁぁぁぁ!!



モヤッモヤ!!



朝の夢も関係してるんだろうな…。



八つ当たりになりそうだから話さない方が先決かも…。



「あのさ、週末帰るから」

「久しぶりじゃない!?何で?」

「ん、ちょっと」



まだ1位をキープしてる善は帰宅が許されてる。



ちょっとって…。



気になりすぎる…。



「何のために帰るの?」

「パーティに出ないかって言われててさ。ナルもそのパーティに呼ばれてんだって。前に怜と出たような若いヤツだけの」

「は…?」



なぜあのコの名前が?



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