【続編】長男のカゴ
結城さんには言っておかなきゃ…。



善から持たされてるケータイで結城さんにメールを入れた。



しばらくして飛んできた結城さんは本当に心配したような顔。



「熱はないようですね…」

「正直…さぼりです…」

「そうでしたか。ゆっくりおやすみください。笹原先生と善様には適当に報告しておきます」

「ありがとう、結城さん…」



胸が苦しいのは、初めての嫉妬。



嫉妬ってこんなに醜いものなんだね…。



「結城さん…あたし…」

「なんでしょう」

「何でもないです…。オヤスミなさい…」



結城さんに相談するのは間違ってるのかも。



将来のことや勉強のことは相談できるのに…。



恋愛のことは…相談できない…。



しばらく目を閉じていたら眠っていた。



頭を撫でられる感覚で目を覚まし、寝ていたことに気がついた。



「具合悪かったなら言えよな…」

「善…」

「普通科に潜り込んで買って来ちゃった」



アイスだ…。



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