【続編】長男のカゴ
手渡されたアイス。



ベッドの上に起きあがって、まず降りた。



「ここで食べたら怒られそ…」

「中庭行こうか」

「えっ!?今何時なの!?」

「昼休み」



そんなに寝てたなんて!!



ご飯は…もういいか…。



保健室を出て向かった中庭。



空いてるベンチに座った善が隣を叩いた。



そこに座ってアイスをひとくち…。



「おいしい…」

「怜ってなにげに甘いの好きだよな」

「そうだね、人並みには好き」

「メシは?」

「ん~、もういらない」

「だから具合悪くなるんじゃねぇの?もっと食えって」

「前より食べてるもん。夜は完食してる」

「そっか」

「今日善の部屋…行っていい…?」

「いいよ~」



不安で心臓がつぶれそう…。



さっきから胸のあたりがギューってなってるの…。



善はあたしのだよね?



善の腕に絡みつくと笑って頭を撫でられた。



「甘える怜とか、超レア~」

「うん…」

「嬉しいね、こんなのも」



善はあたしが好き?



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