【続編】長男のカゴ
8人しかいないから余裕なのかもしれないけど…。



「コレがS科寮に入るための暗証番号と、状態を記録するソフトですので」

「あたしにできますか!?」

「わからないことがあれば秘書達に聞いていただけたら大丈夫です」



りょ、了解です…。



でも朝早くから行動しなきゃならないな…。



受け取ったマシン入りのバッグを持ち、善の元へ。



「ねぇ、善」

「やっぱお前の卵焼き超うまいな。卵焼きだけはうちの母親よりうまい」

「ありがとう…。じゃなくて、明日お弁当作る時間ないかも」

「えっ…?」



ポロッと箸が手から落ちた。



それほどショックなの!?



健診の話をすると、不本意ながら納得したらしい。



「明日3食フレンチ…」

「ふりかけご飯くらいなら持ってくるけど」

「いいよ、別に…。怜の寝癖直しの時間裂くわけにいかないし…」

「寝癖って」

「今日もついてんじゃん、カワイイ寝癖」



へっ!?



なにっ!?



頭に延びてきた善の手があたしの頭を撫でた。



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