【続編】長男のカゴ
雪村になんか負けたりしねぇから。



育ててもらった恩は必ず返す。



「うまそ~!!」

「善の卒業祝いだもん。好きなものばっかりでしょ?」

「留宇のメシ、久しぶりだな」

「不思議だよね。あたしが作ったご飯食べてここまで大きくなったなんて」

「雷も留宇も…今日おかしいから」

「そうだねっ!!食べよ!!」



めちゃくちゃうまい留宇のメシ。



笑いが絶えないこの家。



こんな家庭を作れたら…きっと俺は幸せだろうな。



「怜ちゃんのおやじさんに挨拶したんだろうな?」

「したした。怜と一緒に住むって言ったら喜んでた」

「そうか。ならいいんだ」

「頑張ってるみてぇだし。シェフとか呼ばれちゃってて、なんかウケちゃった~」



怜のおやじさんは現在も修行中。



やっぱり料理が好きらしく、珍しく飽きずにやってるってさ。



「善兄、頑張ってね」

「天も頑張れよ?」

「違う違う、俺は副社長希望だから。会社潰さないでって意味」



やっぱり弟は現実的…。



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