【続編】長男のカゴ
当たり前のような顔してるお坊ちゃま達を起こすのは明日。



名簿順に回った方が効率がよさそうなのでそうすることにした。



普通科の寮で眠った次の日、朝早くに向かったのは話したことのない山田さんの部屋。



初めて入ったS科寮…。



普通科の寮と全然違う。



「おはようございます」

「あっ、おはようございます…。みなさん早いんですね…」

「朝食のチェックやクリーニングがありますし。1日の予定の確認ミーティングもございますので」

「秘書じゃなくて執事みたいですね」

「そうですね。お世話は私たちの仕事ですから。名簿順に回られるのですか?」



2年の秘書さんに部屋までの行き方を教えてもらい、ノックして入った山田さんの部屋。



「検温と脈拍を計りに…」

「まだ着替えてない。渡部はどこ?」

「秘書さんなら今来ますけど」



スッピンだと誰だかわからないっ!!



お嬢様も所詮寝起きは庶民じゃん。



お嬢様がなんぼのもんじゃい。



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