【続編】長男のカゴ
プライベートのケータイより、会社の方が繋がることを知っている。



まず、会議なら出られないからケータイを鳴らすのは気が引けるし。



「はい、藤間グループ秘書課でございます」

「あっ、善です。社長の手、開いてる?」

「お久しぶりです、善ぼっちゃん。社長ですね、少々お待ちください」



やっぱり秘書課最高~…。



なんか声だけで癒されちゃった…。



「善か?」

「雷!!久しぶり!!」

「元気そうだな。ギブアップじゃなさそうで安心した」

「チビ達元気!?」

「あぁ、下ふたりは1週間は暗かったけどな。で、どうした?」



雷に夏休みの計画を説明した。



俺が知る限りでは別荘なんて持ってないはずだけど。



「あるっちゃーあるけど、別荘は全部俺と虎宇の共同所有物になってっからな~…。俺は構わねぇけど使うなら虎宇に聞いてみろ」

「虎宇んとこの会社教えて?たぶんケータイ繋がんないっしょ」

「メールで送る」

「ありがと!!夏休み帰ったら留宇のメシ3食食うからって言っといて!!」

「了解。じゃ、頑張れよ」



頑張るよ!!



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