【続編】長男のカゴ
どうやら別荘は俺の叔父さんとの共有物らしく、久しぶりに電話することに。



「あるって?」

「うん。でも新島との共同所有物なんだって」

「新島っ!?なんで新島と!?お前んちと新島ってライバルじゃ…」

「ん~、母親が新島の娘で、双子の兄貴が今の社長だからかなり仲のいい親戚だ」

「それってお前の叔父さんが新島ってことか…?」

「そうなる」

「スゲーサラブレッドだったんだな、善って…」



それは妹と弟でしょ。



俺は虎宇との血縁はないし。



余計なことは口にしないけど~。



どうやら炎次は俺と虎宇の関係を知ってるらしく、目が合ってニッコリ笑われた。



電話しよ。



「はい、社長室です」

「直通かよっ…あっ、善ですが社長はおいででしょうか?」

「善様ですか!!お久しぶりです。新島は只今外出しておりますが」

「ケータイかけたら出ますかね?」

「商談なので無理かと思います。用件ならばお伝えしておきますが…」

「じゃあ善のケータイに折り返してくれたら嬉しいです」



忙しそうだな、虎宇。



< 43 / 360 >

この作品をシェア

pagetop