【続編】長男のカゴ
怜ねぇ~…。



なんで怜をそんな目で見てしまったんだろ…。



まずあんなに軽く抱きしめただけで意識するってなんなの?



散々肩組んだり髪触ったりしてたのに…。



な~んで今更意識してんだ?



「恋って急にするもん?」

「どうでしょうね?ある日突然好きになったりするかもしれないですし、ジワジワ好きになるのかもしれません」

「人それぞれ…」

「そうですね」



好きになるってどんな感じなんだろ。



美衣見てる時みたいにギュ~ッて苦しくなんのか?



やっぱりわかんねぇ…。



「だぁぁぁぁ!!考えてもムダ!!」

「どうしました!?」

「なんでも~い。あっ、今日の授業で微妙だったとこ教えて?」

「えぇ、お座りください。休憩にはコーヒーをお持ちいたしますね」



家に帰ってからなんだかやる気が出た。



だから頑張るんだ。



少しでも雷の役に立てたらそれでいい。



俺をここまで育ててくれて、さらに居場所までくれた両親に恩返しがしたい。



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