【続編】長男のカゴ
近野がいてくれてよかったと思うこと数日、授業が全く頭に入らない。



なんかもや~っとする…。



「善、お弁当」

「あぁ、うん…」

「どうかした?」



食えっかな…。



いつもならごちそうに見えるはずの唐揚げが喉を通らない。



「近野…なんかヤバいかも…」

「どうなさいました?」



テスト前に授業抜けたくねぇな…。



どうしよう…。



「善、具合よくないんじゃないの?」

「えっ?」

「ちょっと」



ぬぁ!?



冷たい怜の手がピタッと…。



何してんだよっ!!



「熱あるかも。ちょっと熱い」

「そういうことは早く仰ってください!!では私は早退手続きと病院に連絡してきますので。岩崎さん、後はお願いします」



やっぱりダメかも…。



怜がバタバタと帰り支度をしてくれてる。



せっかくの庶民メシがぁ~…。



「暖かくして寝るんだよ!?」

「ん…」

「善?本当に大丈夫?」



頭使いすぎて体調悪いの気づかなかったのかな…。



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