ロサは侍女になることにした
「私のために…?」

「梅燕のことを家族みたいに気にかけてくれたんだ。本当に…。君はあの時あっちで倒れたんだろ?」

「うーん、多分。」

「この人は、そこの医者を探したんだ。…もちろん僕らは相手にされるわけがないから、梅燕を見た医者はすぐに断ったんだ。この人はそれが許せなかったみたいだけど、君が危ない状態だったから、急いでこっちに連れてきてくれた。」

リークの言葉に、梅燕は耳を疑った。
「え、許せなかったって…。」
「自分たちは同じ人間じゃないかってさ。俺もびっくりしたよ。」

梅燕は自分の手を握った女を見た。
「飛舞(フェウー)兄さんと同じこと考えてるんだね。このお姉ちゃん。…」
「飛舞には本当、頭が上がらないよ。僕らの英雄だ。」

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