ロサは侍女になることにした
「ロサは、ほんっとお人好しだねぇ、でもそこがいいところだけどさ。」

一番乗りで来ていた友人たちに、今朝の話をした。

「ロサはそれで良かったの?学校でもその話ばっかりだったのに。」

ディオルアとルーナが交互に言った。
ディオルアは、一言で言うと姉御肌という感じだ。気が強くて、頼り甲斐はあるが少し口調がよろしくない。
一方のルーナは、いつも前向きで明るい子だが、何もない所で躓いたり、標識にぶつかったりとおっちょこちょいな子だ。
だが、ロサにとっては居心地のいい友人なのだ。

「いいんだ、私がそう決めたんだから。」
ロサは作業をしながらそう言った。

「まぁ、あたしが言うのもなんだけどさ、ロサはもう少し本音を言ったっていいんだぜ。」
ディオルアは脚を組みながら言った。

「そうそう♪もう少し素直にならないと、疲れるよ。」
とルーナ。
「分かってるつもりだけど、妹もいるから…」

「妹がいるからって、あたしにも弟も妹たちがいるけど、いつも本音をだぜ。」
「ロサ、何でも言っていいんだよ。家族なんだから。」
ディオルアとルーナが優しく語りかけた。

「本当は、とても楽しみだった、家族でバーバリへ行くのは。本当に行きたかったみんなで…。」
下を向き、涙混じりに話した。
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