ロサは侍女になることにした
「ん…。ふぁ〜ぁ。…あ、お姉ちゃんは寝てるかな?」
梅燕は、窓の隙間から漏れた陽の光で目を覚ました。ゆっくり伸びをしながら、ぼろぼろのベッドからのそのそと起き上がった。
「…お姉ちゃん…?あれ?、いない…。」
そっとドアを開けたが、ロサの姿はなく、きれいに整えられたベッドがあった。ぽつんとドアの前で立っていると、後ろで物音がした。
「あ、飛舞兄さん。おはよう。…」
振り返ると飛舞が身仕度を済ませ、朝食にしようと台所で皿を用意していた。
「あぁ、おはよう。…どうした、そんなところに突っ立って。」
「うん…、お姉ちゃんがいないから。もう出て行っちゃったのかな?って…あ。」
「どうした?…」
梅燕が何かを見つけたようだ。