野に咲く一輪の花の如く
「最初の数日は、私も自分を責めて……。
『あの時、みんなで病院に行ってたら、3人は死なずに済んだんじゃないか?』
そう思う度に、何度も死にたくなった」
「真由!」
「でもね……そう思う度にね、この子が泣くの。
まるで、『ダメだよ! みんなの分も生きなくちゃ!』
そう訴えるかのように……」
真由はそう言うと、ベビーカーでスヤスヤと眠る我が子を、愛しそうに見た。
「それでやっと、『この子の為にも生きなくちゃ』って思えるようになったの。
今は旦那と一緒に、私の実家に居るんだ」