野に咲く一輪の花の如く

「怖いんでしょ?」



ビクッ

ボソッと呟いた真由の言葉に、体が無意識に反応した。



真由は私を励ますかのように、だけど、少し悲しそうな笑みを浮かべた。



「『もし会えなかったら』『もし悲しい結果だったら』……怖いよね?

特に、時間が経てば経つほどね。

だけど、私の時は必死だったんだよ?」



真由は遠い目をした。


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