野に咲く一輪の花の如く


あっ!



「動いた」

「えっ? どこ、どこ?」



沈んだ雰囲気でテレビを見ていた進が、急に嬉しそうにそう言って私のお腹を触った。



現在、私のお腹の中には新しい命が宿っている。



「おおっ! 今、ボコッて蹴られたぞ? このキック力は、男の子かなぁ?」



進の言葉に、私はクスッと笑った。


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