野に咲く一輪の花の如く

「未来、大丈夫だったか?」

お父さんは私が階段を降りると、そう声をかけてくれた。



「うん、私は大丈夫。お父さん、カーテレビ見たいから、鍵貸して」

そう言って私が手を出すと、お父さんは鍵を置いてくれた。



「電波が悪いのか、時々映像が映らなくなるけど、いいのか?」

「うん」



私はそう返事をして鍵を受け取り、お父さんの車に乗った。



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