野に咲く一輪の花の如く

「つい仕事の癖で名刺渡したけど、最初からこうしてれば良かったんだな」



その言葉に、私は持っていた自分の携帯と大野さんの名刺に目をやってから、つられてクスッと笑った。



「そうですね」

「あっ、あと、アドレスと携帯番号の交換したのは、前田には内緒な?」

「えっ?」



思わず首を傾げる。


< 86 / 201 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop